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マーケティング基礎知識

ネットショップの在庫管理方法と在庫管理システムについて解説

ネットショップの在庫管理方法と在庫管理システムについて解説
Yohei Ishiguro

著者:Yohei Ishiguro

読了時間:8分

ネットショップ運営において「在庫管理」は仕入れに並び重要な要素の一つです。

今回の記事では、主にネットショップの在庫管理方法と在庫管理システムについて解説していきます。

さらに、在庫を抱えないでもショップを運営できる「無在庫販売ネットショップ」というビジネスモデルについてもご紹介しますので参考にしてみてください。

それではまず、在庫管理がなぜ重要なのかを見ていきましょう。

ネットショップ販売における在庫管理の重要性

ネットショップ開業直後は、1人、または少人数でも注文に対応できる余裕があると思いますが、ショップが成長して注文が増えると忙しくなり、在庫管理確認作業でミスが起こりやすくなります。

注文が入った時点で商品の在庫がないと気づくのでは、売上が落ちてしまいますし、お店の評判にも影響しかねません。また、在庫数確認ミスに気づいた結果、他の作業をする時間にも食い込み、すべての作業に影響が出てしまう可能性もあります。

一方で、在庫が多すぎするとスペースを取ってしまい、他の商品を置くスペースが少なくなります。賞味期限がない商品であれば大きな問題にはなりませんが、「商品が残っている=売れていない」ということになりますので、余剰在庫は望ましいことではありません。

このように、抱える在庫が少なすぎても、多すぎても、あなたの利益を減らしてしまう要因となります。ここで、ネットショップ運営をスムーズに行い利益を伸ばしていくためのポイントを確認していきましょう。

在庫管理とは?

在庫管理とは、単に商品を保管するということではなく、自社の規模に応じて、常に適切な量の在庫を保つことを意味します。また、売れた数と在庫数が合うかどうか、定期的に棚卸しをしてチェックすることも重要です。

需要を把握・予測して発注したり、賞味期限があるものなどは期限を管理したりする必要もあるでしょう。服飾などは賞味期限こそありませんが、デザインが新しくなる前に売り切るのが重要なので、入荷日などの管理かもしれません。

在庫管理で重要なポイント

正確で適切な在庫管理をしていくためにはどうすればよいでしょうか。いくつかポイントがありますので、以下を確認してください。

在庫数を正確に把握する

在庫数を正確に把握するためには、随時、売上数をチェックすることが重要です。毎日チェックすることで売上データが蓄積され、今後の仕入れ数の目安にもなります。

季節・イベントを考慮した販売数の予測

季節、イベントや社会的な出来事によって商品の需要が大きく変化するのは珍しくありません。一時的な需要の変化があらかじめ予測できる場合は、その点を考慮して仕入れを行ってください。

天候によって売上が左右される場合、前年のデータをチェックして傾向を予測する方法は賢いやり方です。Googleで過去に検索されたキーワードをチェックできる「Google Trends」も、分析・リサーチのツールとして利用するとよいでしょう。

在庫回転率を把握する

在庫の回転率が高いということは、その商品が売れていることを意味します。回転率の低い商品を多く扱っていると、利益率が高くても資金繰りで苦労する原因となってしまうので、注意が必要です。

在庫管理を行う3つの方法

在庫管理をするにはいくつかの方法があります。商品の種類や出荷数、社内の工数、費用対効果などを加味して、自社に合った在庫管理方法を選んでください。

在庫管理を自分で行う

自分で在庫管理を行えばコストは安くすみますが、自分の人件費もコストのうちと考えると、在庫管理にどのぐらい工数を割くべきか、検討の余地があるでしょう。

まずは商品の種類と数を一覧にし、どの商品がいくつあるのかを把握します。一番簡単なのは、エクセルやスプレッドシートでの管理です。データで管理すれば修正も簡単ですし、合計値を出したりグラフを作ったりすることもできて便利です。

商品を確認しながら、適切な場所に格納していきましょう。何がどこにあるのかがひと目でわかるように棚に並べ、ラベルを貼っておきます。古いものから順に出荷できるような工夫も必要です。

商品の一覧表を基に在庫のチェックをし、数や消費期限などのチェックを行います。この作業を「棚卸し」といいます。棚卸し作業は、「1か月に1度」のように頻度を決め、定期的に行えるようなルール作りもしてみて下さい。このとき、数のチェックのみならず、賞味期限や品質などのチェックもするとよいでしょう。

「せっかく注文が入ったのに、商品が見つからずにキャンセルする」などということがないように、日ごろからきちんと整理整頓しておきたいものです。

在庫管理を外部に委託する

入出荷の数が多くなってくると、自社では在庫管理が難しくなります。在庫管理のために人を雇うのもよいですが、そうなった時点でプロに任せるという選択肢もおすすめです。

これまでは、外注すると出荷に時間がかかったり、在庫の状況が見えづらかったりというリスクがありましたが、今はIT化によってオンラインで在庫状況が把握できるサービスなどもあります。温度や湿度といった保管環境も、プロに任せておけば安心です。

また、外注というと入出荷数の多い企業が使うサービスと思われがちですが、月に数個の出荷でも対応してくれるサービスなどもあります。

在庫管理システムを導入する

在庫管理システムとは、、仕入れた商品の数、価格、売れた数などをシステムに取り込み、在庫数を確認できるシステムです。

システムの規模は月額数千円で使えるものもありますし、システムを購入して社内に導入したり、自社に合ったシステムを新しく構築したりするものもあります。新規でシステムを作るとなると多額のコストが発生しますので、コストと入出荷のバランスを見ることが大切です。

システムを活用するためにも、その活用の仕方を社内でしっかり共有するようにしてください。

在庫管理システム導入のメリット、デメリット

在庫管理システムの導入を検討されている方のために、在庫管理システム導入のメリット・デメリットについて見てみましょう。

在庫管理システムを導入するメリット

  • 在庫数を正確に把握してくれるため、他の作業に専念できる
  • 複数のECモールの管理も一括で行える
  • 注文確認メール、発送メールなども自動で行ってくれる場合がある
  • バーコードなどで管理されるため人的ミスが減る

在庫管理システムを導入するデメリット

  • 導入コスト、月額利用料金がかかる
  • 使いこなせるまでに時間が必要
  • システムの利用マニュアルを作成し、随時社内で共有する必要がある

代表的な在庫管理システム

在庫管理システムを導入すると手動で在庫管理をする必要がなくなるので、生産性が大きく向上します。今回は在庫管理システムを導入予定の方向けに、5つのツールをご紹介します。

在庫管理システム① CROSS MALL(クロスモール)

在庫管理システムのCROSS MALL(クロスモール)

在庫管理システムの CROSS MALL(クロスモール)は、複数のネットショップの発注・仕入れ、商品登録、受注管理、在庫管理ができる多機能ASPソフトです。

日々の受注業務を自動化して、他の重要な作業に時間をかけることができます。Amazon、楽天、Yahoo!ショッピング、eBay、Qoo10、ZOZOTOWN、PayPayモール、ヤフオク!など、対応ECサイトも多数。

ネットショップ開業サービス徹底比較の記事でもご紹介したBASE、MakeShopのようなショッピングカートASPにも対応しています。

在庫管理システム② NEXT ENGINE(ネクストエンジン)

NEXT ENGINE(ネクストエンジン)は、Amazon、楽天、Yahoo!ショッピングなど複数のネットショップやECショッピングモールの受注管理、在庫管理を一括で行うことができる在庫管理システムです。

ネットショップ運営者なら避けて通れない受注処理、注文確認メール、発送メール、出荷指示などの作業も自動化されているので、その分マーケティング業務やコンテンツ作成などの重要な作業に時間を割くことができます。

在庫管理システム③ 助ネコ(スケネコ)

通販管理システムの「助ネコ(スケネコ)」は、受注、発注、商品登録、在庫管理を一括管理できるクラウド型受注管理システムで、Amazon、楽天、Yahoo!など、複数のネットショップをまとめて管理できます。。

利用者アンケートによると、ユーザーの99.4%が満足しているとの結果が出ており、パソコンに慣れていない人からも高い満足度を得ています。

対応ショッピングカートASPはBASE、MakeShop、おちゃのこネットなどがあります。

在庫管理システム④ TEMPOSTAR(テンポスター)

TEMPOSTAR(テンポスター)は、Amazon、楽天、ヤフオク!、Yahoo!ショッピング、eBayなど、複数店舗の受注管理、商品管理、在庫管理をクラウドにて一括で行えるシステムです。

一つの画面で複数店舗のデータを管理できるので、管理がシンプルになります。個別のカスタマイズもできるので、自分のショップ独自の運営スタイルにも対応可能です。

対応ショッピングカートASPはカラーミーショップ、MakeShop、メルカートなどがあります。

在庫管理システム⑤ まとまるEC店長

「まとまるEC店長」は、Amazon、楽天、Qoo10、FutureShop2などのモールサイトでの商品管理、受注管理、在庫管理を一括で管理できるクラウドサービスで、業界最安値の価格帯なこともあり人気があります。

費用は月額固定費のみというシンプルな料金プラン。初期費用、サポート(電話・メール)、受注件数による課金、店舗数による課金も無料です。お申込み初月は無料でお得感があります。

無在庫ネットショップの基本的な仕組み

ここまでは「在庫管理システム」について見てきましたが、これからネットショップを開業したいと考えていらっしゃる場合、「在庫を抱えるスペースなんてないよ」という方も多いのではないでしょうか。

そのような人にとって有難いのが、「無在庫ネットショップ」という選択肢です。

無在庫ネットショップとは文字通り、在庫を持たないで運営できるビジネスモデルです。

無在庫でショップ運営を行うには、仕入れは自分で行い、発送代行業者に在庫管理、梱包、発送のプロセスを依頼するのが一般的です。

以下に、代表的な無在庫ネットショップのサービスを2つご紹介します。

無在庫ネットショップ① Fulfillment by Amazon(フルフィルメント・バイ・アマゾン)

FBA (Fulfillment by Amazon)で無在庫ネットショップを運営

このビジネスモデルで有名なのがAmazonによるFBA (Fulfillment by Amazon)(フルフィルメント・バイ・アマゾン)、通称「FBA」です。

FBAでは、商品の保管、注文処理、梱包、発送、返品に関するカスタマーサービスまで、すべてAmazonが代行してくれます。

FBAで出品するメリットとして以下の点があります。

  • Amazonプライム商品、お急ぎ便、当日お急ぎ便などの対象になる
  • 24時間365日出荷可能
  • FBA海外発送プログラム – 追加手数料なしで世界67の国と地域に発送
  • わずかな初期投資で開始できる

無在庫ネットショップ② Printful

Printfulとモール型ECサイトの連携

無在庫でオリジナルのアパレル商品、ハンドメイド商品を販売したい人は、当サイトPrintfulのアパレル、ハンドメイド商品を利用して、Amazon、wish、eBayなどの大型ECモールサイトでショップ運営をすることが可能になります。

また、Printfulでは自社型ECサービスとの連携が可能なので、独自ドメインで運営している場合でも無在庫で運営できます。Shopify、BASE、WooCommerce、Wix、Squarespace、WeeblyなどのECプラットフォームとの連携も簡単で、選択肢が豊富であることも強みです。

Printfulとカート型ECサイトの連携

ネットショップの在庫管理を確実に行う

ネットショップ開業当初は注文が少なく、在庫管理の重要性を感じにくいですが、ビジネスが成長して注文が多くなると、在庫管理が複雑になりミスが起こりやすくなってしまいます。

発送遅延、お客さんからのクレーム、といったトラブルを避けるため、在庫管理はミスなく正確に行いましょう。
Printfulのブログでは「在庫管理」以外にもネットショップ開業・運営に関しての様々なトピックをご紹介していますので、ぜひショップ運営の参考にして下さい。

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Yohei Ishiguroさんが2020年7月29日に投稿

Yohei Ishiguro

ヨーロッパの小さな国、ラトビアからEコマースの魅力をお伝えするコンテンツを日々作成。Webサイトのローカライズ、YouTubeの動画コンテンツへの出演、ウェビナーの開催などを通じて、海外のEC販売のトレンドをいち早くご紹介しています。

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Yohei Ishiguro

著者:Yohei Ishiguro

読了時間:8分 2020年7月29日

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