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販売価格の決め方・価格戦略
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ネット通販 商品の販売価格の決め方【価格戦略・設定ガイド】

投稿者: • 読了時間:7分

商品の販売価格の決め方にお悩みですか?ネットショップで商品を販売するにあたり、販売価格はショップの売れ行き、そしてどれくらいの利益を(または利益自体を)得ることが出来るかを決める運命の分かれ道です。

こちらの記事にたどり着いたのであれば、既に自分なりにインターネットを活用して適切な販売価格の決め方をお探しなのでは。この販売価格のお悩みにお気付きなのであれば、将来的に価格設定で大きなミスを犯す可能性は低いでしょう。ここからは適切な販売価格の決め方を模索する旅が始まります。

こちらのブログ記事では、商品の原価管理、有効な販売価格設定の戦略をご紹介し、最終的に読者の皆さんが商品の販売価格を設定するまでの流れを紐解きます。

1. 商品の原価管理(コスト管理)をしよう

商品の原価(コスト)とは、商品の作成・調達にかかる費用の総額を指します。一例としてドロップシッピングでグッズ販売を行なっている場合ならば、ドロップシッピング業者から商品を調達する際の仕入れ価格がこの原価にあたります。ただ一口に原価・コストと言っても実は様々なオペレーション面において費用が発生します。ここからは原価に含まれる費用のほんの一例をご紹介しましょう。

デザインのコスト

オリジナルグッズを販売するにあたり、商品をカスタマイズする為のデザインは必須となり、その際には費用が発生します。例えばデザイナーに作成を委託する場合なら、委託時に発生する費用を見込みの販売数で割ることにより商品1点あたりのデザインにかかるおおよそのコストが計算可能です。仮に限定数量や期間限定キャンペーンでこの作成したデザインを使用する場合、一つのデザインで得られる収益が限定される為、この原価計算が特に重要となります。

ご自身でデザインを画像編集ソフト等を利用して作成している方なら、このデザインにかかるコストを無視して可能な限り販売価格を下げたいところですが、その商品作成に費やした貴重な時間等を加味して確実に利益が得られる販売価格を設定を心がけましょう。筆者のおすすめは、ご自身の作業時間に一定の時給を設定し、その金額を商品の原価計算に含めるという対処法です。この作業を行うことにより、ご自身のビジネス運営の効率性の指標としても活用できます。

在庫保管と送料のコスト

ここでご紹介するのは2つの重要な項目。まず始めに「在庫の保管」です。ビジネスが駆け出しの時期であれば、家のリビングや倉庫(ガレージ)でスペースを賄うことも可能ですが、事業を拡大した際の対処法を決めていますか?ビジネスが軌道に乗り需要が高まった場合、居住空間のみで商品の梱包と発送を行うにはどうしても限界があります。商品の需要を注視し、将来的に必要になるであろう倉庫保管サービスの費用等を確認しておくことが吉です。

次にご紹介するのが「送料」です。仕入れ時に発生する送料の総額を仕入れ数で割ることにより、商品あたりの送料のコストの計算が可能です。一例としてTシャツ50枚の仕入れに2000円の送料が発生したのであれば、「2000 ÷ 50」で計算された40円が商品あたりの送料コストです。

おすすめ情報:オンデマンド印刷サービスを利用すると、この送料と在庫保管のコスト削減が可能です。

ネットショップの送料については、ショップのターゲット層に合わせた送料の提供が重要となります。送料無料の提供は売上の全体的な向上に効果的で、ネット通販の購入者の80%は送料無料が提供されている商品を好んで購入すると言われています。ただこの施策は販売者自身が送料を負担する形となり販売価格を上乗せし利益を確保する必要が生じます。

2. 商品の価格戦略を決めよう

商品の作成・調達にかかる原価(コスト)を把握したら、次は自身のショップに合った販売価格の決め方の見極めです。ここからは、長期的に管理が楽で最も効率的な商品の価格戦略をご紹介します。

原価志向型価格設定

原価志向型価格設定(英語:cost-plus pricing)とは原価に一定の利益額(マージン)を加え価格を設定する価格戦略です。別名「コストプラス法」や「原価加算法」とも呼ばれ、最もシンプルで一般的な価格決定方法と言えます。価格決定に使用される計算式は「商品の原価  + 利益額(マージン)= 販売価格」です。

この方式を使用して価格決定をする際は、利益額(マージン)の設定金額に十分ご注意ください。利益額(マージン)を低く設定しすぎるとビジネスの運営に必要な十分な利益を確保できない場合があります。この注意点は特にネットショップの運営をメインの収入としたい方に取っては死活問題となり得ます。

この価格設定方法を使用する際はPrintfulの利益計算ツールが価格の試算に便利です。

原価志向型価格設定の利益計算

Printfulの利益計算ツールを使用した原価志向型の価格決定方法

競争志向型価格設定

競争志向型の価格設定を行う際にはまず市場に出回っているご自身が販売する商品に似通ったアイテムの平均販売価格の調査が必要となります。この事前のリサーチを行なっておくと、理想的な価格層の把握が容易に行えます。この競争志向型の価格設定を行う上で可能な戦略は主に3種類存在します。

  • 市場の平均販売価格よりも高く価格設定:まずご紹介するのが競合よりも高い販売価格を提供する代わりに上質な買い物体験を提供するという戦略です。この戦略では例えば、無料のギフトの追加や、購入者に向けた個別の「ありがとうメッセージ」の添付など顧客満足度を引き上げる施策に加え、ビジュアル面での質の向上(プロ仕様の商品写真、ショップのデザイン等)により価格に見合ったサービスの提供が必要となります。
  • 市場の平均販売価格と同額で価格設定:この価格戦略は幅広いターゲット層に訴求をしつつ利益を確保したい際におすすめです。この価格設定では多くの競合ショップと同じ土俵に上がることが出来、同一のターゲット層に訴求がしやすくなるのがメリットです。
  • 市場の平均販売価格よりも低く価格設定:この価格戦略ではライバルを魅力的な価格で出し抜くことにより、競合ショップの顧客をご自身のショップの顧客に転身させるポテンシャルを秘めています

価格決定時の注意点:過度に低い価格を設定すると、利益額(マージン)確保に影響が及ぶだけでなく、顧客から怪しいサービスと判断される場合があります。激安はもちろん魅力的ですが、行きすぎると逆に消費者を遠ざけてしまう結果となりますので絶妙な匙加減が必要となります。この激安の価格設定の末路を端的にまとめた一例として、Intercom.comの著者であるDes Traynorが、自身が出版した本「Intercom on Starting Up」に記した一文をご紹介します。

「低価格は、レストランで3ドルのステーキを提供し、実際には顧客を排するのと同じように、商品の多くの潜在的な顧客を除外する。」

Des Traynor、Intercom.com

競争志向型価格設定の一例をお探しであれば、ドロップシッピング方式のネット通販サイト内で同じ商品を異なる価格帯で販売しているケースが散見されます。ここでは海外ファッションサイトのZAFUL(ザフル)が最適な一例として挙げられます。こちらの通販サイトはAliDropship(アリドロップシップ)をサプライヤーとし、Aliexpress(アリエクスプレス)という中国の小売ECが販売しているものと同様の流行のファッションアイテムをアリエクスプレスよりも高い価格で販売しているドロップシッピング方式のサイトです。ZAFULではビジュアル面で優れた商品写真の陳列、ポイントサービスの導入、インフルエンサーを活用したマーケティング、そしておしゃれなショップのデザインにより売上を獲得しています。適切な商品の宣伝・マーケティングを行えば、利益額を増やすことができる可能性を秘めているという点を押さえておきましょう。

Aliexpress(アリエクスプレス)とZAFUL(ザフル)の競争志向型価格設定の一例
Aliexpress(アリエクスプレス)とZAFUL(ザフル)の価格比較

このZAFULは競争志向型の戦略に加え、次にご紹介するアンカリング効果を使用した価格戦略も取り入れています。

アンカリング効果を使用した価格戦略

小売の業界に詳しくない方でも、企業が空想の通常小売価格を前置きで示していながら、突如商品が大幅な割引価格で公式に発表されるというシーンに遭遇したことがあるのでは。この最初に印象的な情報を与え、後の意思決定に影響を与えるという「アンカリング効果」をマーケティングとして行うと、割引キャンペーンに敏感な消費者からの売上拡大が見込めます。

このアンカリング効果の価格設定への取り入れに最も成功している企業としてApple(アップル)があげられます。こちらの動画ではスティーブ・ジョブス(Steve Jobs)がiPadの価格決定の経緯について語っており、プレゼンテーションの最中、このような機能を有する商品の一般的に適切な価格設定は999ドル(約107,800円)であることを前置きとして説明した上で、実際の小売価格が499ドル(約53,800円)であることを発表し、「999ドル」という価格から大幅に値下げがされたという認識を消費者に共有しています。

需要志向型価格設定

需要志向型価格設定を行うには、頻繁に昨今の市場トレンドや顧客のニーズを把握しておくことが要求されます。この方式では商品の販売価格は需要と季節によって変動をする為、販売者となる読者のみなさんが頻繁な価格設定の変更を行う必要があります。この価格設定方式は航空会社でよく用いられる手法で、航空券の価格が空席数に応じて数日、もしくは数時間で大きく変動するという場面をご想像いただければお分かりいただきやすいはずです

この価格戦略はアマゾン(Amazon)のマーケットプレイス上でも利用されています。一例として「camelcamelcamel.com」のAmazonの販売価格追跡ツールの一例をご紹介すると、このように販売価格が日によって大きく変動していることが見て取れます。

需要志向型価格設定の一例

一例:SCHWINN(シュウィン)という自転車ブランドのアマゾンでの販売価格が変動が見て取れるグラフ。
出典:Camelcamelcamel

おすすめ情報:日本のアマゾンに関しては、MONORATEというサイトで価格推移の確認が可能です。海外のアマゾンの販売価格の推移を確認したいのであれば、camelcamelcamel.comで販売を検討している商品に似たアイテムの販売価格を確認してみましょう。販売価格の変動を確認しておくと、投入を検討している商品の需要の上下を見極めることが出来ます。

割引価格戦略

割引価格の設定はアンカリング効果と似通った価格戦略ですが、大きな違いは元々の希望小売価格が実際に存在するという点です。始めの販売価格を市場の平均となる販売価格よりも高めに設定し、その代わりに頻繁にセールを実施してバーゲン品に目が無い消費者を惹きつけるという方法です。この価格戦略では売上のほとんどを短期で一気に稼ぐ形となります。

割引価格戦略の一例
イギリスのファッション通販サイトASOS(エイソス)の割引価格戦略の一例
出典:Asos

定期的なセールの開催を特に定期的なセールの開催を検討していない場合でも、「ブラックフライデー」や「サイバーマンデー」、「初売り」のようなEコマースの人気イベントの存在を忘れないようにしましょう。このような一大イベントが行われるシーンでは、消費者はサイトで何かしらのお得なキャンペーンやセールが行われることを期待しています。このような背景から、最初の販売価格の決定時にはこの先行われるであろうセールの割引価格でも利益を確保できるような余裕のある価格を定めることがおすすめと言えます。

スキミング価格戦略

「スキミングプライス戦略」とも呼ばれるこの販売戦略は商品の市場投入時に高価格を設定し、少しずつ販売価格を下げていくという価格設定方式です。この価格戦略は企業は発売当初の初動売上で可能な限りの売上を確保し市場での需要が減る前に収益をあげるという仕組みで成り立っています。この価格戦略は家電量販店等で大変一般的な販売手法です。新製品が市場に投入され、商品の型が古くなる毎に需要が減退するというシーンをイメージしていただければお分かりいただきやすいはずです。

スキミング価格戦略の一例
サムスン製の液晶テレビの価格が下落していく推移のグラフ
出典:Camelcamelcamel

この価格設定は駆け出しのブランドや新興企業にはリスクの高い戦略と言え、特に名の知れた競合ブランドが存在する商品に関しては戦略の使用可否を十分に検討すべきです。逆手に取ると、この価格設定はユニークで競合が少ない、または存在しない商品に関しては大変効果的です。例えば、最新技術を使用したIT・テクノロジー商品の販売を考えており、後に最新版の商品を市場に投入する予定のある企業等であれば、この価格戦略の導入はおすすめと言えます。

市場浸透価格戦略

「ペネトレーション・プライス」とも呼ばれるこちらの価格戦略は上記でご紹介したスキミング価格戦略と基本的に真逆の価格設定方法です。仕組みとしては市場投入時に商品を市場平均価格よりも安い価格で提供をすることにより多くの顧客層へ訴求を行い、顧客ベースの確立やリピーターを獲得した後に価格を上げるという手法です。この手法は初心者にもおすすめの価格戦略で、利益額(マージン)がマイナスの赤字にならない限りは使いやすい販売価格の決め方です。

この価格戦略はスタートアップ(新興企業)で最終的に業界の大手に上り詰めた企業、特に月額・年額課金型のサービスで一般的な手法です。こちらではNetflix(ネットフリックス)を一例にご紹介します。:

市場浸透価格戦略の一例:Netflixの月額料金の値上げ推移
Netfix(ネットフリックス)の市場浸透価格戦略の一例。ユーザー数が増えるにあたり、月額料金が少しずつ値上げされている。
出典:Statista

3. 商品の販売価格を定期的に見直そう

ここまでにご紹介した価格戦略からどの値付け方式が自分のショップ・企業に合っているかを決めたら、「後はそのまま放置しておいてもいいかな?」と思われるかもしれません。皆さんのポジティブな考えを打ち砕くような論調になってしまいますが、残念ながら価格設定において「終わり」は存在しません。

商品の需要は上下し、将来的に商品の原価・コストが上がる場合などもあります。その為その変動に応じた商品の販売価格の調整は大切です。

設定した価格の定期的な見直しを忘れないようにしましょう。商品の季節性の検証や、流行りのトレンドの要素を商品に加える、更にサプライヤーからの仕入れ価格のチェックなどが重要な要素です。また、競合他社の価格調査もお忘れなく。ライバルから目を付けられる前に先手を打った対策をとりましょう。

商品の販売価格を実際に決めよう

ここまでお読みいただいた読者の皆さんなら、販売価格の決め方や有効な価格戦略についてお分かりいただけたはずです。ここからはメインのトピックをおさらいし、実際に商品の価格を設定してみましょう:

  • 商品の原価(コスト)を把握し管理する。
  • 記事内の価格設定方法のリストから、最も自分の企業・ショップの商品、ビジネスモデルに合った価格戦略を選択する。
  • 価格戦略を定期的に見直す。商品の仕入れにかかるコストを確認し、変動があった場合は販売価格にもそれを反映させる。

オンデマンド印刷を利用したオリジナルグッズの価格設定はこちらの動画ガイド(現在英語のみ)でもご紹介しています:

Printfulのブログでは、ネットショップ開業・運営に関するトピックに関して様々なトピックを取り上げています。

また「販売価格の決め方で気になるポイントを質問したい」、「こんな価格戦略がおすすめ」などの情報がございましたら下記のコメント欄までお気軽にご投稿ください。コメント投稿をお待ちしております!

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