近年、秋になると「ブラックフライデー」や「サイバーマンデー」という言葉をよく耳にすることがあるかもしれません。海外ではBFCM(=Black Friday, Cyber Monday)と頭文字で訳されることもある、秋の大きなセールイベントです。
夏冬のバーゲンのように、「大幅な値下げが行われるセール」と、なんとなくイメージはできるものの、セールの具体的な期間や内容を把握できていない方も多いのではないでしょうか?
例年11月の第4金曜日付近に行われるブラックフライデー、その週明けの月曜のサイバーマンデーのセールは、欧米では古くから浸透し、休暇を取ってセールに行く人がいるほど盛り上がる一大イベントです。
2022年のブラックフライデーは11月25日、サイバーマンデーは11月28日となります。
また、10月末のハロウィンと、12月中旬からのクリスマス・年末商戦の間に挟まれる11月の売り上げを大きく伸ばすチャンスとも言えるでしょう。
今回は日本でも徐々に盛り上がりつつあるブラックフライデー、サイバーマンデーとは何なのか?、ネットショップは参入すべきか?、またセールに出すおすすめの商品などをご紹介します。
耳にしたことはあるけれど、いまいちピンと来ていなかった方は、これを機に新たな集客効果が見込める販促チャンスとして、ブラックフライデー・サイバーマンデーについて学んでみましょう。
ブラックフライデーとは、主に欧米諸国で11月の第4金曜日から数日間行われる大規模なセールです。
アメリカで11月の第4木曜日に祝われる「感謝祭」の翌日が、ブラックフライデーに当たります。感謝祭はアメリカ人にとってはクリスマスやお正月と同様に重要なイベントで、家族で集まって食卓を囲み、ごちそうを食べてNFLなどを観戦する、というのが恒例の過ごし方です。
感謝祭の翌日の金曜は連休として休暇を取る人も多く、小売店は休暇中に買い物に出かける購買客に向け、感謝祭で売れ残った商品を破格の価格で売り出すセールを行います。これが「ブラックフライデーセール」と言われるもので、アメリカでは小売店が1年で最も売り上げを見込める時期とされており、年末商戦の幕開けのイベントとも考えられています。
元々は実店舗で開催されていたブラックフライデーのセールですが、近年コロナ禍によるネットショッピングの需要の増加で、オンラインでの売り上げも増えています。
「ブラックフライデー」という言葉はもともと、19世紀の後半にニューヨークのウォール街で金融が暴落し、多くの人々が倒産に追い込まれた日を指す言葉でした。
現在のような「ブラックフライデーセール」として使われ始めたのは1960年代のこと。
アメリカのフィラデルフィア州で、感謝祭後の土曜日に行われる陸海軍のアメリカン・フットボールの試合を前に、大勢の観光客や買い物客が街に溢れかえりました。市内は多くの人々で混乱状態で、地元の警察官は休みなしで警備に当たらざるを得ませんでした。この状況に対し、警察官たちが「多忙な金曜日」という意味で「ブラックフライデー」と呼び始めたのが、名前の由来だと言われています。
一方、「サイバーマンデー」は、ブラックフライデーの次の月曜日を指します。ブラックフライデーの週末に買い物客が実店舗などで買い物をし、週明けに日常生活に戻った後、買い忘れたものをオンラインショッピングで探す傾向があることから、ネットショップを中心にセールが行われるようになりました。
この月曜日はオンラインショップの売り上げが上がることから、2005年全米小売協会がこの日を「サイバーマンデー」と名付けたことが、サイバーマンデーの由来です。
世界的にブラックフライデー・サイバーマンデーが最も盛り上がりを見せるのは、発祥国のアメリカです。
Black Friday Globalの調査によると、アメリカでのブラックフライデーの認知度は100%。今やブラックフライデーを知らない人はいないほど、有名なイベントとなりました。
Walmart(ウォルマート)やMacy’s(メイシーズ)などの大型店舗から小さな個人店、さらにはオンラインショップまでも、11月の初旬にはこの大型セールに向けて準備を始めます。また、昨年はコロナ禍により密を避けるために、実店舗では11月初旬からこのセールを開始し、顧客の来店時間を分散させる策をとる店舗も見られました。
アメリカから始まったBFCMセールはカナダ、イギリス、アイルランド、ドイツなどの欧米諸国で年々勢いを増しています。実店舗には前日から並んで目玉のセール商品を買い求める人々も現れるほどで、日本の初売りに似た現象が起きています。
売り上げ増加は?
ブラックフライデー当日の売り上げは、通常日の平均と比べて多くの国で増加しています。2018年は、アメリカでは通常日の2063%、ドイツでは2418%、オーストラリアでは871%も上昇しています。世界平均でも663%の売上高増加が見られ、多くの国々で売り上げが通常日よりも7倍から20倍ほど増加しました。世界的イベントとなっていることは間違いありません。
割引率は?
セールで実施される割引率は、2018年は世界平均が55%OFF。アメリカでは68%OFF、イギリスが62%OFFと、高い割引率を提供する店舗がほとんどです。消費者にとっては、これまで狙っていた商品をお得な価格で購入できる願ってもないセールでしょう。
売れ筋商品は?
ブラックフライデーで特によく売れている商品は1位がアパレル、2位が電化製品、3位がシューズ、4位がコスメ、5位がキッチン雑貨となっています。
アパレル製品の中でも特にこの時期に売れる製品については、Printfulがまとめたトレンド製品ランキングの記事をご参照ください。
使っている額は?
2018年の調査では、ブラックフライデーで1人あたりが使用した平均金額の上位国は以下の通りです。
ブラックフライデーの客足は、新型コロナウィルスによるパンデミックが発生する前の2019年までは、実店舗で購入する顧客数がオンラインショップで購入する顧客数を上回っていたいました。
しかし、2020年はコロナ禍による自粛ムードで消費者の買い物行動が変化しました。2020年のブラックフライデーセールでは、実店舗での支出額は前年比から52%減と大幅に減り、一方でネットショップでの支出額は21.6%も増加しています。
例えば、アメリカでは
コロナ禍によりオンラインショッピングの勢いが爆発的に高まったものの、ほぼ新型コロナウィルス感染拡大が収束してきた2021年は、再び状況に変化が生じました。
アメリカでは、それまで伸び続けてきたオンラインショップでの個人消費額が89億ドル(約1兆200億円)と、2020年の90億ドルから1%減少。一方で、実店舗への客足は前年と比べて1.5%増加しました。
この流れから、今年は実店舗との競争も考慮しながら、オンラインショップでの販促を行うことが必要となりそうです。
また、ウォールマートを始めとする小売店がブラックフライデーに先駆けてセールを開始したことから、客足が分散しブラックフライデー当日の売り上げの消費額はさほど伸びない、という現象も起きました。
このことから、前もって競合他社のセール開始状況を把握し、セール競争に遅れを取らないようにすることが大切です。
日本でも近年じわじわとブラックフライデーやサイバーマンデーと言う言葉が聞かれるようになりました。大手のショッピングセンターやECショップなどが徐々に参入を始めています。
いつ日本でのブラックフライデーは始まった?
日本でブラックフライデーのセールが最初に行われたのは2016年。大手ショッピングモールのイオンがブラックフライデーセールを開始しました。
イオンでは「ブラックパンダ」のキャラクターを作り、多くの店舗で半額以下に値下げを行いました。また、このBFCMのセールは年末商戦に向けたキャンペーンへの流れも作り出しました。イオンのセールの成功により、他にもイトーヨーカドー、楽天市場などが参入するようになり、2019年にはamazonの参入でさらにブラックフライデーの名前が広く知れ渡るようになりました。
小売店の他にも日本航空も2016年にブラックフライデーセールに参入。2019年には、初日の出富士山フライトやハワイへの航空券などのプレゼンの他、ポイントの譲渡や宿泊とフライトを合わせたお得なプランなどを提供しました。
このように、徐々に国内でもブラックフライデー・サイバーマンデーの流れが広まりつつあります。
ブラックフライデーの認知度は約8割
日本でも2016年に始まったブラックフライデーは、年を追うごとに人々に認識されるようになりました。電子チラシサービス「Shufoo!」の調査では、2017年には30.7%だった認知度が、2021年には75.1%にまで上がり、8割近い人々が「ブラックフライデー」を知っていると答えました。
日本の通販でのブラックフライデー・サイバーマンデー
日本でも認知度が上がった理由には、身近なネットショップやECサイトの参入が考えられるでしょう。
早くからブラックフライデーセールに参入したのは楽天市場やAmazonで、他にもGoogle Store、Qoo10、ディズニーストア、トイザらス、カインズ、H&Mなどが実店舗と共にオンラインショップでもセールを開催しています。
コロナ禍により、オンラインショッピングの需要が伸びた昨年は、さまざまなECサイトがブラックフライデーのセールを行いました。
以下は2021年のECサイトのブラックフライデー・サイバーマンデーの例です。昨年はブラックフライデーが11月26日、サイバーマンデーが11月29日でした。
ブラックフライデー当日の11月26日(金)から12月2日(木)の1週間と前年よりも長期間セールを実施しました。特設ページを開設し、さまざまな商品を時間限定や数量限定で大幅値下げを行う他、ポイント還元キャンペーンも行いました。昨年は例年よりも長く開催したためサイバーマンデーセールは行いませんでした。
1週間前の18日(木)20:00から23日(火)1:59までセールを開催。最大9600ポイントが当たるクジや、10ショップを回って買い物すると最大9倍のポイントを獲得できるキャンペーンなどを実施しました。
11月10日(水)10時から29日(月)午前10時までキャンペーンを開催。セールを実施する他に、普段目にしない希少な商品を紹介し、この機会にオンラインショッピングを楽しんでもらうことを企画。また、一部商品のチャットでの接客サービスも実施。
11月15日から26日まで、Adobe Creative Cloudコンプリートプランが36%OFF、PhotoshopやIllustratorの単体も32%OFFになるセールを開催しました。
25日(金)から29日(月)まで、Google nestのIT家電やスマートフォンなどを始めとした電化製品の大幅値下げを行いました。
海外通販ショップのBUYMAは26日(金)から28日(日)の3日間、人気ブランドの特別セールや限定タイムセールの他、3000円クーポンを配布しました。
欧米を中心に盛り上がるブラックフライデー・サイバーマンデー。日本でも参入する企業が相次ぎ、ショップのオーナーはこの機会にこのセールへの参入を考慮に入れたいところでしょう。
BFCMへの参入をするメリットとデメリットを以下に挙げてみます。
日本でも徐々に浸透してきたBFCM。コロナ禍によりオンラインショッピングの需要が伸びていることから、今後も年末商戦を開始するきっかけとして、BFCMが盛り上がり続けることが予想されます。
消費者はブラックフライデー近辺の数日で、大幅な値下げを狙って購買意欲を高めています。mitorizの調査では「2021年にブラックフライデーに買い物をした」と答えた人は全体で44.8%。さらに、「2022年にブラックフライデーのセールを利用したい」という質問には81.4%が「したい」と答えています。
この時期に購買意欲を高める消費者のニーズに応え、ショップの売り上げアップも狙うために、BFCMへの参入は前向きに考える価値はあるでしょう。
一方で、大幅値下げで大量の購買を促し、商品を投げ売りするような状況に反対する声もあります。サステナビリティや環境保全が重視される昨今、必要以上に商品を売買することへの疑問も生まれ始めています。
アメリカでは、年間で最も利益を見込めるという繁忙期でありながら、あえてボイコットする企業もあります。例えば、コスメブランドThe Ordinary(ジ・オーディナリー)はブラックフライデー当日に全店舗及びウェブサイトを終日閉鎖し、過剰な購買への反対の姿勢を示しました。
また、フランスでは2019年、廃棄物削減策として「ブラックフライデーの特売に関する国内の宣伝を違法とする」改正法案が可決されています。さらには2019年、大規模なセールにより製造業者や小売業者の収入が不当に下がることから、600社がブラックフライデーへの参入をボイコットする自体も発生しました。
サステナビリティや働き方改革、環境への配慮など、日々変化する社会の流れを分析し、顧客がどのように受け取るかを考慮することも大切です。参入を決定する前に、ご自身のショップやブランドの信念とブラックフライデーセールの実施が適合するかを吟味してみましょう。
BFCMに参入すると決定したら、セールを行う商品や販促を強化する商品を決定しましょう。
ブラックフライデーで買いたいものはファッション関連、目的は「自分用」
国内で行った2019年の調査では、「ブラックフライデーに購入したいものは?」という質問の答えが、食料品の67.7%に続き、ファッション関連が56.3%と大きな割合を占めました。2020年はコロナ禍により外出機会が減ったことから若干下がったものの、依然としてファッションの買い物への興味は高い水準にあります。
また、別の調査での「ブラックフライデーは誰のための買い物をする?」と言う質問には、87.4%が「自分のため」と返答しています。ブラックフライデー・サイバーマンデーでは、クリスマスやバレンタインデーなどのプレゼントが購入目的なイベントとは異なり、「自分用、自宅用」に買い物をする人々が多い傾向があります。
ネットショップで販促する商品は、ギフトやプレゼント用のアイテムよりも、自分用に欲しくなるグッズを中心に押し出すことがおすすめです。
オリジナル商品の作成、ドロップシッピングサービスを提供するPrintfulでは、自分用につい欲しくなる様々なアイテムをご用意しています。顧客のニーズにあった製品を選び、オリジナル商品を作成して大々的にセールしましょう。
BFCMで販売すべきおすすめ商品を2022年のトレンドも併せご紹介します。
ここ数年、レディース・メンズ共に、快適さを追求した「コージー・スタイル」がトレンド。部屋着としてもアスレジャー系のファッションとしてもパーカーは何かと活躍する一枚です。
ジャケットの下に合わせたり、スカートと合わせてきれい目ファッションをカジュアルに崩したり、様々なシーンで使える便利なパーカー。ショップのオリジナルデザインをプリントまたは刺繍して、お得な価格で顧客にアピールしましょう。
定番のTシャツは何枚持っていても便利なアイテム。重ね着でも一枚でも着こなしのバリエーションが豊富で、カジュアルな通勤コーデからストリートファッションまであらゆるシーンで活躍します。カラーバリエーションを増やしてこの機会に買ってみたくなるような、今まで持っていなかった一枚を販売してみましょう。
おしゃれコーデのアクセントには欠かせない帽子。これからの季節に活躍するニット帽のほか、ストリートファッションに必須のキャップは、コレクターもいるほど、愛用者の多いグッズです。
オリジナルのデザイン刺繍を追加して、お得な価格で販売し、購買意欲を掻き立てましょう。
カジュアルなトートバッグ、バッグパックはいくつ持っていても損のないアイテム。シンプルなプリントデザインや文字入りの刺繍などを追加してオリジナルの一品を作成しましょう。
ここ数年、人々のサステナブルや環境保全への興味は高く、2022年電通が行った「SDGsに関する生活者調査」によると、SDGs(Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標)への認知度は86.0%と前年の54.2%から大幅に増加。このうち、「自分も何かしたい」「共感する」など、前向きに捉える層が76.2%と大半を占めたことから、サステナブルへの意識が高くなっていることが伺えます。今後、より一層SDGsへの関心が高まることが予想されることから、環境に優しい素材を使って製作された商品の販売で顧客を満足させることが大切です。
BFCMセールで販売すべき更なる商品のアイディアは弊社Printfulのトレンドアイテムの記事をご参考にしてください。
ブラックフライデー・サイバーマンデー商戦に参入すると決めたあとは、入念に準備をすることが大切。このイベントでの目標売上高、参入することの意味をきちんと考慮してから、販促に取り掛かりましょう。
次に、準備すべき3ステップをご紹介します。
今年の年末・クリスマス商戦の予測と期待、及びBFCMセールを実施した際の期待値を設定しましょう。
コロナ禍により従来とは異なる状況であることも加味し、2019年、2020年、2021年に得た収益を参考にしながら期待値を出すことをおすすめします。この数か月でビジネスが急増し、売上が引き続き増加すると考えられる場合は、それに応じて収益の期待値を調整しましょう。
多くのセールや割引があふれる中、消費者の目を引くには注目を集めるキャンペーンを行うことが重要です。
顧客が興味を抱き、購入を考えている商品に特化するなど、顧客に合わせてカスタマイズしたプロモーションも効果的です。買い物客のデータを掘り下げ、顧客の購入履歴や好みなどに基づいたキャンペーンを行いましょう。
例えば、Bed Bath&Beyondというショップでは、顧客の最終購入履歴からお勧め商品をピックアップし、その商品に適用できる割引クーポンを提供しています。
大量のセールやキャンペーンと、飽和する情報の中で、消費者は何を選べば良いかわからなくなっているかもしれません。
そんな時こそ、ご自身のブランドの信念や価値観を示し、顧客が安心して購入できる雰囲気を作り出しましょう。例えば、ブランドが持続可能性や環境問題などを重視しているならば、それをを伝えることで、顧客はあなたのブランドから購入する意味を見出すことができるはずです。
ライフスタイルブランドSakrootsは、メールキャンペーンにおいて、リサイクルされたペットボトルから作られた財布コレクションを宣伝し、環境保全を訴えています。また、商品を購入することでチャリティー団体に募金ができる「Art for aCause」イニシアチブも追加され、顧客が良い行いをできるように促しています。
この時期のセールに参入を決めたら、販促を行う時期を定めましょう。
2022年のブラックフライデーはいつ?
2022年のブラックフライデーは11月25日(金)、サイバーマンデーは11月28日(月)です。11月に入ると、この2つのイベントの検索数も上がるため、4−5週間前からショップの参入の情報、対象商品、セールの種類などを随時伝えると良いでしょう。早くから販促キャンペーンを始めることで、顧客の興味や認識を高めら、購入を計画してくれる可能性が大きくなります。
セール期間を設定
ブラックフライデーやサイバマンデーの当日のみにセールを実施するのか、週末を跨いで行うのか、または前倒しでより長い期間実施するのかを決定しましょう。
事前にキャンペーンを知らせよう
クリスマスや年末年始のように、日にちが明確に決まっていないため、毎年BFCMの日にちは異なります。事前にいつキャンペーンを行うのかを顧客に知らせておきましょう。
特に短期間で大幅割引等を行う場合は、前もってセールやキャンペーン内容を伝えておき、顧客に心の準備をさせておくことが大切でしょう。
限定アクセスを提供
リピート客が多いショップならば、ブラックフライデーの前に事前に登録している顧客のみがアクセスできる日を儲け、顧客ならではの特典を味わってもらいましょう。
よくある例としてはブラッ’クフライデーの1、2日前に顧客限定アクセスとして、特別割引を提供することが効果的です。
セールを前倒し
もしあなたのショップにライバルが多く存在し、新規顧客を取り合っている状態であれば、ブラックフライデー当日まで待たずに、早めにセールを始めましょう。
顧客はそれぞれのショップを吟味している間に、すでに開始されているセールを見つけると、早く買い物をしたい衝動に駆られるはずです。せっかくの顧客からのニーズを逃さないことが大切です。
キャンペーンの日程が決まったら、どんな販促を行うのか、内容を決定しましょう。繁忙期の販促キャンペーンの準備は前もって徐々に進めていくことが大切です。クリスマス・年末商戦への販促も準備も併せてご確認ください。
セールの種類
セールの種類には次のものが挙げられます。
他とは異なるオリジナルのセールやキャンペーンができるよう、セールの内容、適用する商品など工夫を凝らしましょう。
キャンペーンの宣伝を開始
セールの内容が決まったら、宣伝方法とコンテンツを作りましょう。キャンペーンをより多くの人に認知してもらうにはショップサイト、メルマガ、SNSなどが効果的です。
1. ショップサイト
ショップサイトが人々に印象を与えるのに要する時間は0.17秒と言われています。購買客はショップのサイトに入ってすぐ、そのデザインによって購買をするか否かを判断していると言います。
そのため良い第一印象を与えるために、シンプルでわかりやすく、かつキャッチーなショップの構築が必要です。またサイトを訪れた人がすぐに気づくバナーなどにBFCMの情報を表示しておくことで、顧客の記憶に残り、再びサイトを訪れる動機となるでしょう。
2. メルマガ
顧客とのコミュニケーションに欠かせないメルマガも、キャンペーンを告知する大切なツールです。メルマガには次の情報を載せることを忘れずに。
1通のメールを読む時間は平均11秒程度と言われていることから、簡単でわかりやすい文書を目指しましょう。
3. SNSの投稿
商品のターゲット層に合わせてSNSのチャネルを使い分けましょう。Instagramは全般的に広く宣伝ツールとして使われています。ビジュアルに訴えるInstagramでセール対象商品の写真を載せたり、キャンペーンのポスターなどを作成していればそれを掲載するのも良いでしょう。
また、顧客が16歳から24歳の若い年齢層がであればTikTok、それより少し年齢の高い25歳〜40歳であればTwitterが効果的なツールと言えます。
Canvaなどのにはおしゃれなデザインテンプレートが揃っているので、ショップのイメージに合うデザインを選んでカスタマイズすれば、簡単にSNS用のイメージやショップのバナーが作成できます。
最後にECサイトでBFCMに参入する際の注意点を記します。
簡単決済を提供
商品やセールの内容、販促コンテンツの準備ができても、決済方法が少なかったり複雑であったりすると、せっかく商品に興味を持った顧客を逃すことになってしまいます。
商品をカートに入れてから決済までのステップを少なくし、簡単に購入完了できるよう、サイト内を整備しましょう。
サイトの読み込みスピードの改善
セール当日は多くの顧客がサイトを訪れることから、サイトの読み込み時間をなるべく短くするように設定しておきましょう。商品イメージのサイズは大きすぎませんか?商品説明は必要以上に長くありませんか?
サイトの離脱率を上げないためにも、前もってサイトの読み込み時間を高速化しておくことが大切です。
セールの前には在庫状況やサプライヤーの生産状況を把握しておくことも大切です。せっかく多くの注文が入ったのに在庫が無いためにお届けに時間がかかってしまう、ということのないように、繁忙期の製造日数や在庫数を確認しておきましょう。
サプライヤーや配送業者なども、繁忙期には通常よりも製造や配送が遅れる可能性があります。あらかじめ繁忙期の状況を確認をしておき、遅れる可能性がある場合は前もって顧客に伝えておきましょう。その後のクレームや不安を払拭することができます。
日本でも徐々に市民権を得つつある、BFCM。参入するしないに関わらず、ショップの現状を理解してブランドのイメージに合うかどうかを考えることが大切です。
国内ではまだ始まったばかりのこのイベントは、売り上げアップの大きなチャンスとなることは間違いありません。また、このイベントからクリスマス商戦・年末商戦と繋げていくことも可能です。一度この機会にショップの売上拡大を狙ってみませんか?
こちらの記事をチェックしてブラックフライデー・サイバーマンデー、年末商戦の準備を進めましょう!
Yukari Kato
メディア業界での経験を経て、ヨーロッパでMBAを取得。eコマース、デジタルマーケティング、Printfulのコツや活用法など、最新情報をお伝えてしていきます。
ブログを検索
トピック
Printfulはオリジナル商品をオンデマンドで印刷し、ドロップシッピングで国内・世界中に発送するネット上のサービスです。オリジナルグッズを販売する夢を抱いている方にそのアイデアをビジネスに変えるサポートをしています。
個人向けに商品を作成、またはオリジナルデザインを商品化させ、ネットで販売しませんか?
開始