
年末商戦・クリスマス商戦向け 販促準備ガイド【無料チェックリスト付き】
年末商戦、クリスマス商戦は小売業界が最も活況を迎えるシーズンです。新型コロナウイルスの影響もあり、従来の実店舗を構える小売店が店舗閉鎖など苦戦を強いられる一方、ECサイトを利用してのネット販売に大きくシフトし、ネット通販・EC市場規模は拡大を続けています。ネットショップのオーナーであれば、この社会情勢の変化を大きなチャンスとし、年末・クリスマス商戦を活用したネットビジネスの成長に注力することがおすすめと言えます。
ライバル企業を出し抜き、成功を収めるのは大変に思われるかもしれませんが、書入れ時の年末商戦の時期に失敗しないコツとして最も重要なのが、「事前の準備」です。
こちらの記事では、年末商戦・クリスマス商戦、またはブラックフライデー・サイバーマンデーに向けてネットショップを適切に準備し、最大限の売上を確保する為の秘訣をご紹介します。無料でダウンロード可能な繁忙期チェックリストもご用意しましたので、年末商戦の準備にぜひご活用ください。
1. ターゲットとするイベント、祝日を決める
期間:9月〜10月
まず大切となるのが、EC・販促カレンダー等を確認し、ショップとして注力したいイベントや祝日を決めることです。
日本では、クリスマスと年始の初売りが最も有名な小売販売のピークを迎えるイベントですが、海外等で越境EC販売をする方であれば、ブラックフライデー・サイバーマンデーなどのその他のショッピングが盛んに行われるイベントも見逃せません。ターゲット層の居住国や需要を加味して、最も適したイベントに焦点を当てて販促キャンペーンを実施することがおすすめです。下記の画像ではいくつかの販促イベント・祝日をご紹介しています。

年末商戦に向けた計画を策定する際には、注文期限や、配送情報、または返品規約など、販促キャンペーンにどのような情報を含めるかなどを検討しましょう。正確な情報を提供する為には、製造の委託先などと綿密にやりとりを行い、事前に必要な情報の収集を行うようにしましょう。
2. 販促キャンペーンの内容を策定
期間:9月〜10月
ターゲットとするイベントを決定したら、次は年末商戦向けにどのような内容の販促キャンペーンを顧客に提供するかを決める必要があります。下記にご紹介しているおすすめのキャンペーン内容から自分のターゲット層にあったキャンペーンを選んでみましょう。
- 割引・値引
- 送料無料
- 大量注文割引
- 1個買うと1個無料
- フラッシュセール
- プレゼント企画やコンテスト
- クーポンの配布
- お得意様割引
- ポイント増量
割引キャンペーンを検討している方であれば、アメリカなどでマーケティングに活用されている「100の法則」を活用してみましょう。これは、100ドル(日本円で約1万千円)以下の場合は、「〜%オフ」割引、100ドル以上は「〜円オフ」の割引を提供することでお得感が増して見える為、効果的と言われています。その他にも、購入単価の向上を図りたい場合は、割引や送料無料、クーポンに最低価格を設定することを検討してみましょう。
キャンペーンを決める際には、購入者の気持ちになって魅力的な内容の提供を心がけましょう。実際のキャンペーンの内容よりもそのキャンペーンの宣伝方法によって成功が大きく左右されることもあります。
販促キャンペーンの内容が決まったら、次は商材を決めましょう。ショップの売れ筋商品の宣伝を強化することも重要です。一方で、これまで販売してこなかった商品の展開で顧客の興味を引いてみることも手段の一つです。
年末・クリスマス商戦をテーマにした商品をショップに追加してみたい方であれば、これらの季節の人気商品の展開を検討してみましょう。

Printfulではこの秋多くの製品の国内製造を開始。おしゃれなキャップやニット帽、日本限定販売のパーカーやスウェットなどもラインナップに登場し、これまでよりグッと短期間でお客様に商品をお届けできるようになりました。
さらに、プリントサービスに加え、刺繍加工サービスも国内でスタートし、Tシャツ、パーカー、スウェット、帽子などにスタイリッシュな刺繍デザインを追加して、スピーディーにご提供することが可能になりました。ぜひご利用ください。
また、どの宣伝プラットフォームを利用して販促キャンペーンを行うかの検討も忘れないようにしましょう。それぞれのプラットフォームは異なる目的で効果を発揮します。例えば、ビジュアル重視のコンテンツはSNSを利用し、重要な情報はネットショップのサイトに掲載、宣伝や再告知はメルマガを活用するなどの戦略がおすすめです。
3. ショップの技術面の設定を行う
期間:9月〜10月
ネット通販で商品を購入する際は、顧客の興味を引き続けて購入につなげることが成功の鍵となります。顧客の注目を購入前、購入中、更には購入後にも引きつける戦略を考えましょう。ネット社会の現在では、こういった問題に対処できる便利なツールがたくさん存在します。その中でも効果が高いツールをこちらでご紹介します。
- カゴ落ち対策メール
- リターゲティング広告
- 退出時のポップアップ画面
- サイト上の通知配信
- ポイントカードシステム
- クーポンコード
- チャットボット
どのツールを試してみる場合でも、設定はなるべく早めに行っておくことがおすすめです。事前に準備をしておけば、実際の繁忙期となる前に設定が正しく行われているかなどの確認をする時間を確保することができます。
4. ショップのメンテナンスをする
期間:9月〜10月
メルマガや、SNSへの投稿、ブログや動画などは自分のショップへ顧客を誘導する為のツールとして活用されます。そのツール経由で来店したお客様が快適にショッピングを楽しんでもらえる為に、ショップのメンテナンスを行うのをお忘れなく。
特に注意をすべき項目が以下の通りです。
- サイトの読み込み速度:ウェブサイトの読み込みが1秒遅れるだけで、コンバージョンが7%下落するとも言われています。GTmetrixなどのツールを利用し、サイトの読み込み速度を確認してみましょう。通常読み込み速度は3秒以内が理想と言われています。
- 操作性:来店客が探しているものを素早く見つける為にはサイトの操作性が大きな役割を果たします。友人や家族などにショップにアクセスしてもらい、サイトの使いやすさを確認してもらいましょう。実際に使用した人の意見を参考に、操作性やレイアウトの改善を行ってみましょう。
- お会計時の流れ:サイトの訪問者をお客様に変貌させるお会計画面はショップのサイト内でも最も重要な部分と言えます。お会計の流れを確認し、素早く簡単に購入ができるように設定されているかを必ず確認しましょう。
- モバイル端末からの操作性:EC販売は、モバイル端末からの利用が大きな割合を占めています。スマホからの操作性を確認することを忘れないようにしましょう。
改善点が見受けられる場合は、必要とされる変更をなるべく早く行い、サイトのバグや誤動作などで顧客に不快な体験を与えないようにし、潜在顧客を逃さないようにすることが大切となります。
その他にも顧客が必要とするであろう、ショップ、商品、規約などの情報がアクセス可能であるかもチェックをしましょう。ショップ内で重要となる情報は以下の通りです。
- 商品説明文とお手入れ情報
- ショップの規約・ポリシー(プライバシー、配送、返品等)
- 問い合わせ、登録フォーム
- 概要(About Us)ページ
- よくある質問ページ
プロからのおすすめ情報として、サイトに現在使用しているツールやプラグインの見直しも大切です。しばらく使用していないものが存在する場合は、アンインストールをしましょう。不要なソフトウェアを使用し続けるとサイトのレスポンス低下につながりサイトの使い勝手を悪くする原因となってしまいます。
5. メルマガの作成
期間:10月
メールは現在も最も効果的な顧客への情報伝達方法として活用されています。特に、メールマーケティングはコストパフォーマンスが高く、始め方も簡単で、効果測定なども簡単に行える点が魅力です。
そんなメルマガはもちろん宣伝に欠かせない存在ですが、思わず開きたくなるような魅力的な内容の作成が大事となります。
内容が結果を大きく左右する為、年末商戦やクリスマス商戦の前にメルマガに記入したい重要な内容をメモにとっておき、すぐに確認できるようにしておくことをおすすめします。アイデアは思わぬ時に思い浮かぶ物なので、忘れないように書き留めるということを徹底しておくと良いでしょう。
また、ターゲット層や、どのような関係性を顧客と築きたいかを加味することが、配信するメッセージのトーンなどを決める際に役立ち、ブランドイメージの確立に役立ちます。
メールマーケティングの成功事例特集から抜粋したメールマーケティングの方法が以下の通りです。
- 注文期限の告知とリマインダー
- 今週のおすすめ商品・キャンペーン特集
- セール情報事前告知
- 送料無料キャンペーン告知とリマインダー
- おすすめプレゼント情報
- 新商品情報
読んで役に立つことはもちろん、なるべく端的な内容を心がけましょう。平均として、1通のメールを読む時間は11秒程度と言われています。
6. SNS投稿の内容を執筆
期間:10月
SNSサイトして人気の場所は以下の場所が挙げられます。
SNSアカウントでどのようなコンテンツが注目を浴びるのかの検討で役に立つのは、ターゲット層の行動を注意深く観察し、分析することです。各SNSサイトのユーザーの活動ピーク時間の把握や、パフォーマンスの良いコンテンツの分析がここでは大変大事になってきます。これらの情報を参考に、どのSNSサイトがブランドイメージに合っているかを見極めてみましょう。広く、薄くで全てのサイトで中途半端な対応をしても残念ながら効果を発揮する可能性は低い為、効果が高い場所に集中をし、リソースを振り分けるようにしましょう。
年末商戦に向けたSNSコンテンツの作成時には、それぞれのサイトによって若干異なる目的がある点に着目しましょう。例えば、TikTokは近年急速に人気が拡大しているプラットフォームですが、TikTokユーザー全体のうち41%が16歳〜24歳であるとの結果出ており、若年層のみに特化したサービスと言えます。
Twitterは日本での人気が非常に高く、日々の出来事や気持ちを気軽に表現できるようなプラットフォームとして活用され、Instagramはビジュアル面や見た目に特化したコンテンツが多数見受けられるような場所となっています。また、Pinterestも最近人気のビジュアル面を重視したプラットフォームで、デザインやライフスタイルのアイディアやインスピレーションを得ることができます。それぞれのユーザーの内訳としては、Twitterユーザーの80%がミレニアル世代(25歳〜40歳)である一方、Pinterestは32%が18歳〜29歳、34%が30際〜49歳とユーザー層により幅があります。
TikTok、Twitter、Pinterestのユーザー層にはそれぞれ差があることから、Pinterestで人気となったからといって、TikTokやTwitterで同様に人気となるとは限らならない、ということが言えるでしょう。
7. ビジュアルの準備をする
期間:10月
「人は見たものの80%を覚えるものの、読んだものはわずか20%しか覚えることがない」と言われています。このことからも、年末商戦で差別化を図るには、人々の目に留まるような販促キャンペーン向けのビジュアルの作成が重要です。
実際に行う販促キャンペーンの内容にもよりますが、通常年末商戦で必要となるようなビジュアルは以下の通りです。
- 商品紹介
- メルマガ
- SNS向け投稿
- ブログのヘッダー画像
- ショップ向けのバナー
- ポップアップ画像
- 広告
Printfulではショップ向けの写真を一から行う必要がないのが魅力です。デザイン作成ツールを使用してデザインを追加すれば、商品向けのおしゃれなモックアップ画像の生成が可能となります。
通常、ショップの雰囲気にあった著作権フリーで使える素材を見つける際には、PAKUTASO、photoAC、 Pexels、Pixabay、Unsplashなどのサイトの利用がおすすめです。画像の編集が必要な場合はこちらのPhotoshopの代わりに使える無料画像編集ソフトガイドをぜひご確認ください。
8. 注文期限を通知する
期間:10月
クリスマスなどの季節性の高いイベントは、注文が期日までに届くことが大変重要となります。注文期限として、いつまでに注文をすれば商品が時間通りに届くか等の情報の明確な表示と顧客への伝達を忘れないようにしましょう。伝達方法としては以下の方法がおすすめです。
- ショップに注文期限情報のページを作成したり、バナーを追加する。
- 通知メールの配信やリマインダーを配信する。
- 宣伝向けコンテンツにも注文期限の情報を含める。
- SNSのプロフィール画像や、カバー画像に注文期限を載せる。
Printfulではクリスマス向け注文期限の情報を10月ごろに公開を予定しています。最新の情報に注視し、顧客への通達、また情報のこまめな更新を忘れないようにしましょう。
9. 宣伝キャンペーンのスケジュール予約をする
期間:11月
準備を綿密に行ったら、これまでの計画を実行に移す場面が訪れます。ここまでせっかく頑張って素敵なコンテンツを作成したのに、年末商戦、繁忙期の忙しさで頭がいっぱいで宣伝を忘れてしまったりというトラブルも考えられます。こんなトラブルを未然に防ぐ為にも、最もターゲット層にリーチをしやすい日時で、配信をスケジュール予約することがとても大事になってきます。
メールを送るのに最適なタイミング
14種類の異なる研究を基に導かれたメールを送るのに最適な曜日は以下の順でおすすめです。
- 火曜日
- 木曜日
- 水曜日
それぞれの研究でデータは若干異なりますが、それでもこれらの曜日の数字は全て共通して良い数値となっています。もちろん、週末にまとめてメールをチェックするような人もいる為、ターゲット層に合わせて試行錯誤をし最適な曜日を設定することをおすすめします。
また、配信をする時間の大切さも忘れてはいけません。間違った時間にメールを送ると、開封率の大幅な低下を招いてしまいます。国内の会社員などビジネスマンを対象に行った調査によると、仕事用とプライベート用のメールアドレスでメルマガがよく読まれるのは次の時間帯です。
仕事用メールアドレス
- 12時から15時台
- 9時前
- 10時から11時台
プライベートメールアドレス
- 21時から23時台
- 19時から20時台
- 12時から15時台
お客様がメルマガを仕事中に読むのか、プライベートの時間に読むのかを考慮することも大切と言えそうです。
また、両方のメールアドレスで1日に読むメルマガの数は15通程度、全体を読むのにかける時間は5分以内と短いことから、簡潔でわかりやすいメルマガを作成することも重要なポイントの1つです。
SNS投稿に最適なタイミング
SNSのコンテンツ投稿におすすめの時間は調査の結果、以下の通りとなっています。
- Facebook:月から水 正午
- Twitter:月から水 正午から13時
- Instagram:火、木、金 正午
この時間に沿った投稿がおすすめですが、もちろん教科書通りに行かない場合もあります。ショップを運営している自分自身が顧客の好みや行動を一番理解しているはずです。自分のニッチにあったターゲット層をリサーチ済みで、例えば、朝起きてジムに行くであったり、夜はゲームを楽しむなど、一日の行動パターンに特定の項目があるなら、上記のおすすめの時間はもちろんですが、ターゲット層の特徴を加味した変更もまめに加えてみましょう。
10. 顧客とのやりとりをする
期間:11月と12月
ターゲット層に向けコンテンツの配信がされたあとは、顧客からのコメントや返信、質問などにタイムリーに答える必要があります。このやりとりをなるべくストレスフリーに行いたい場合は、一日の特定の時間をコメント返信や顧客対応の時間と元々定めておくことがおすすめです。
また、顧客がどこからどのように問い合わせができるのかを明確に表示するもお忘れなく。ターゲット層が実際によく使うツールやプラットフォームをやりとり向けに使用することをおすすめします。
ネット通販利用者の63%は質問がある際に企業がSNSでやりとりを行うことを期待しており、カスタマーサポート関連の問題は62%の顧客がメールでのやりとりを希望しているという結果も出ています。
コミュニケーションはブランドイメージに沿った一貫性があるものとなるように心がけましょう。数件の低評価の口コミにストレスを抱える必要はありません。大多数の顧客が製品とサービスに満足している限り、ショップの運営に大きな影響を与えることはないのでご安心ください。
おまけ:年末商戦後にリピーターになってもらう為の施策を行う
期間:11月と12月
今回の年末・クリスマス商戦の準備に役立つ情報は、準備だけでなく新規顧客を呼び込むためにも有効です。ただ、最も重要なのは、既存の顧客を繋ぎ止めること。新規顧客の獲得は既存顧客の維持に比べて5倍の費用がかかるとも言われており、リピーターになってもらう為の施策を忘れないようにしましょう。
第一印象が大事なのはどのシーンでも共通事項。ポジティブな印象を持ってもらう為に以下の項目に着目してみましょう。
- 個人的なタッチが加わったウェルカム・メールを送信する。
- 概要(About Us)ページにひねりを加える。
- SNSでブランドの生い立ち等をシェアする。
- 顧客へショップの利用に対する感謝の気持ちを述べる。
まとめ:年末・クリスマス商戦の準備を始めよう
繁忙期に向けた準備は時間と労力がどうしてもかかるもの。今回は少しでも皆さんの作業を簡単に、また効率化できるよう、無料でダウンロードできる繁忙期チェックリストをご用意しました。
以下にご紹介しているその他のマーケティングで役立つ情報もぜひご参考にしてください。
- 年末商戦、クリスマス商戦の販売におすすめの人気商品ガイド
- メールマーケティングのトレンド・成功事例 おすすめ5選
- ネットショップ運営初心者でも実践できる集客のコツ
- ネットショップ運営・売れるためのノウハウについて徹底解説
- Instagramでの販売で成功する秘訣 完全版ガイド
- フォロワー数を増やそう!インスタハッシュタグ 完全攻略ガイド
- Twitter広告とは?マーケティング・ビジネスへの活用方法
- 中小企業向けのYouTube動画マーケティング【10ステップガイド】
- TikTokとは?企業がTikTok広告と動画マーケティングで成功するコツ
今年初めて繁忙期に参戦する方も、すでにご経験のある方も、早速今日から年末・クリスマス商戦の準備を開始しましょう。
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